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いんべすた@
投資家・FIRE民
21年のサラリーマン生活とFXでの全財産喪失を乗り越え、45歳でFIRE達成。見栄の消耗戦を降り、戦略的に自由を勝ち取る方法を発信中。東海エリアで平日昼間に遊べる仲間を探しています!

【残酷な真実】人生の9割は「運」と「初期条件」で決まる?それでも私たちが「考え方」と「実験」で幸運を掴み取り、FIREを達成するための科学的攻略ロードマップ

※約13,911文字、読了時間24分

こんにちは、いんべすた@です。😊

突然ですが、皆さんはご自身の人生やこれまでの成功・失敗を振り返ったとき、「あれは自分の実力だったのか、それとも単なる運だったのか」と真剣に考えたことはありますか?

私たちは、一生懸命努力して目標を達成したとき、心の底から「自分の頑張りが実を結んだ!」と誇らしく思います。逆に、投資で大失敗したり、仕事で手痛い挫折を味わったりしたときは、「自分の実力が足りなかった、努力が不足していたんだ……」と、自分自身を激しく責め立てて消耗してしまいます。

実は私自身、21年間のサラリーマン生活を送り、その途中でFXによって全財産を失うという「地獄」を経験しました。当時は、自分の甘さや無能さに絶望し、目の前が真っ暗になったのを今でも鮮明に覚えています。

しかし、45歳でFIREを達成し、静かに相場や社会を俯瞰できるようになった今、そして科学や心理学、統計学の膨大なデータを学んだ今、ある一つの「残酷な真実」にたどり着きました。

「人生の成功や富の大部分は、個人の才能や努力ではなく、本人にはコントロールできない『運』と『初期条件』によって支配されている」

「おいおい、いんべすた@、身も蓋もないことを言うなよ。努力は報われないってことか?」
そう思われた方もいるかもしれません。

でも、安心してください。結論から言います。
人生という名の「運ゲー」には、明確な科学的攻略法が存在します。

今回は、「才能ではなく、考え方と日々の『実験・検証』によって運を味方につけ、望む自由(FIRE)を勝ち取るための極めて実用的なロードマップ」を徹底的に解剖していきます。

この記事を読み終えたとき、あなたの世界の見え方は180度変わっているはずです。ぜひ、コーヒーでも片手に、最後までじっくりとお付き合いください。


目次

第1章:誰もが陥る「成功者=実力」という巨大な錯覚

まず、私たちが最初にメスを入れなければならないのは、「成功したのは、その人に才能があり、人一倍努力したからだ」という、社会に蔓延する巨大な錯覚です。

歴史的な大富豪やイノベーターの代表として、よくビル・ゲイツの物語が語られます。
「寝る間も惜しんでプログラミングに没頭し、圧倒的な情熱とビジョンで世界一のソフトウェア帝国を築き上げた努力の人」

確かに、ゲイツが並外れた努力家であったことは間違いありません。しかし、彼の成功を支えた「初期条件(本人にはコントロールできない偶然)」の凄まじさを、私たちは見落としがちです。

ゲイツが13歳のとき(1968年)、世界中のほとんどの大学や研究機関にさえ存在しなかったコンピューター端末を自由に使える環境が、たまたま彼が通っていたシアトルの私立名門レイクサイド・スクールに導入されました。全世界の同世代の若者およそ3億3000万人のうち、この環境を手に入れられたのはわずか300人。確率にして「100万分の1」の幸運です。

さらに、彼は裕福な家庭に生まれ、パソコン革命が始まるのに完璧な誕生年に生まれていました。数年早く生まれていれば革命に乗り遅れ、数年遅ければすでに先客で椅子が埋まっていたでしょう。

投資の神様ウォーレン・バフェットもまた、自分自身の成功について「自分は『卵巣の宝くじ(Ovarian Lottery)』に当たっただけだ」と公言しています。たまたま、自分の才能(資本コストを正しく評価する能力)を最大限に換金できる「アメリカ」という国に、完璧な「時代(タイミング)」に生まれたからこそ、この富を築けた。もし大昔の時代や別の国に生まれていたら、自分の才能は肉食獣の餌にしかならなかっただろう、と素直に認めているのです。

🧠 脳が「運」を無視してしまう3つの認知バイアス

なぜ私たちの脳は、こうした「運」の要素を無視し、すべてを「本人の実力や努力」に結びつけたがるのでしょうか?
実は、私たちの脳には、混沌とした世界から心を守るための3つの強力な認知バイアスが標準装備されているからです。

Psychological Traps

なぜ脳は「運」を「実力」だと錯覚してしまうのか?

生存者バイアスだけでなく、私たちの脳には「偶然の運を自分の手柄にすり替える」巧妙な3つの心理バグが標準装備されています。

① 後知恵バイアス 因果関係の捏造

結果を知った後に「そんなことは最初から分かっていた」と過去の記憶を都合よく書き換えてしまう癖。成功した結果を見てから、逆算して「彼には最初から非凡なビジョンがあった」と美しいストーリーを後付けします。

② コントロール幻想 偶然の私物化

サイコロの出目や相場の波など、自分では1ミリも制御できないはずの「完全な偶然」を、自らの技術や判断力でコントロールできていると錯覚してしまう現象です。

③ 自己奉仕バイアス 究極のダブルスタンダード

うまくいった時は「自分の実力(努力)」のおかげ、失敗した時は「運が悪かった(環境や他人のせい)」にする思考。自尊心を必死に守るための防衛反応です。

🧠 脳がこれらをやめられない根本的な理由

私たちは本能的に、「努力すれば必ず報われる、世界は公平で秩序ある場所だ」と信じ込みたい生き物なのです。
すべてが偶然や運で決まるランダムなカオスの世界は、人間の脳にとってあまりにも不安で耐え難いもの。だからこそ脳は、ありもしない因果関係の線を勝手に引き、架空の秩序をでっち上げて心を安定させようとするのです。


第2章:生存者バイアスの罠。イーロン・マスクを絶対に真似してはいけない理由

次に、私たちが成功法則を学ぶときに必ず捕まる恐ろしい罠、「生存者バイアス(Survivorship Bias)」についてお話しします。

Cognitive Bias Case Study

第二次世界大戦の戦闘機が暴いた「生存者バイアス」の罠

第二次世界大戦中、米軍は帰還した戦闘機の被弾データを集め、機体の装甲を補強しようとしました。調査すると、主翼や胴体の中央部分に無数の弾痕が集中し、エンジンやコックピットにはほとんど傷がありませんでした。

❌ 軍の将校たちの直感的判断 「弾痕が多い主翼や胴体を補強しよう!」

一見合理的だが、「帰還できた機体(生存者)」のデータしか見ていない思考停止。

⭕ 数学者エイブラハム・ウォルドの洞察 「弾痕が一つもないエンジンを補強せよ」

エンジンに被弾した機体は「海の底へ沈み、データとして残っていない」と見抜いた。

💡 私たちがビジネスや投資で犯している全く同じ過ち 書店には「大学中退・全財産を賭けて大成功した」という生存者の自伝が並び、私たちはそれを“成功法則”として崇めます。
しかし、同じように挑戦し、音もなく市場から退場していった何十万もの「沈んだ戦闘機(敗者)」は本を書かず、インタビューにも答えません。
勝者しか語ることのできない世界で、勝者の言葉だけを集めても、勝因の正体(本質)には決したどり着けないのです。

⚠️ 天才イーロン・マスクの「一点集中」を凡人が真似してはいけない理由

現代の象徴的な成功者であるイーロン・マスク。彼はPayPal売却で得た私財のほぼ全額を、テスラとSpaceXという極めて不確実な事業に「一点集中(オールイン)」し、奇跡的な大成功を収めました。

しかし、これこそが生存者バイアスの頂点です。2008年当時、彼は両社ともに倒産寸前、自身も個人破産寸前の絶体絶命まで追い込まれていました。彼が今英雄として語られるのは、たまたま「ロシアンルーレットで弾が出なかった側の人間」だったからです。

同じように全財産を賭けて一点集中し、静かに破滅していった無数の挑戦者たちは本を書きません。凡人が彼の手法を真似することは、ただの「再起不能リスクを背負った無謀な博打」に過ぎないのです。


第3章:才能 vs 運。シミュレーションが暴いた残酷な真実

「それでも、最後に勝つのは一番才能がある人でしょ?」
そう反論したくなる気持ちも分かります。この、誰もが信じている「能力主義(実力主義)」の牙城に、現代の科学とコンピューター・シミュレーションが冷たいメスを入れました。

Scientific Simulation (2018)

イタリア・カタニア大学の衝撃実験:富を決めるのは才能か、運か?

物理学者アレッサンドロ・プルチーノらが、PC内に1,000人の仮想人物を構築し「40年間の人生」を歩ませた。

⚙️ 半年ごとに訪れる「公平で努力が報われやすい」ゲームルール:
🍀 幸運なチャンス: 才能の数値が高い人ほど、チャンスを大きく活かして資産を爆発的に増やせる。
💥 不運なアクシデント: 見舞われると、才能に関係なく資産が一撃で半分(50%減)になる。
40年後、莫大な富を築いた「頂点」の正体
🏆 1,000人の頂点(最高資産)

才能の数値は「平均をわずかに上回る程度(平凡)」。
成功した唯一の理由は、人生の中で「異常なほど多くの幸運なチャンスに恵まれ、それをコツコツと拾い続けたから」に過ぎなかった。

📉 最高スペックの天才たち

大半が「平均的または平均以下」で人生を終えた。
どれほど高い才能を持っていても、それを発火させる「幸運のチャンス」が訪れなければ、ただの宝の持ち腐れとなって沈んでいった。

💡 残酷な真理
才能や努力は「チャンスが来たときの掛け算」にはなるが、そもそもチャンス(運)の波に遭遇できなければ結果はゼロになる。
だからこそ凡人が勝つための唯一の道は、才能を嘆くことではなく、「試行回数(打席)を増やして運を自らハックする技術」を身につけることなのです。

📈 格差を爆発させる「複利」と「マタイ効果」

現実の富の分布は、なだらかな才能の分布(正規分布)とは似ても似つかない、ごく一部の人間が富の大部分を独占する「極端に偏った形」をしています。才能の差だけでは、この極端な格差を論理的に説明することはできません。

この巨大なズレを生み出している犯人こそが、「運」と、それを増幅させる「複利の力」です。

人生は複利で動いています。厚さわずか0.1mmの紙を、半分に折る作業を繰り返すとします。直感的には「せいぜいビルの高さくらいだろ」と思いますが、もし42回折り曲げることができたら、その厚さはなんと「地球から月までの距離(約38万km)」に達します。

スタート地点でのほんのわずかな「初期条件の差(最初の小さな運)」が、複利の力によって雪だるま式に増幅され、時間とともに絶対に埋めることのできない崖のような差になって現れる。これが社会学で言われる「マタイ効果(累積的優位)」です。プロのサッカー選手に「学年の区切り直後(4月〜6月生まれなど)」が異常に多いのも、幼少期の数ヶ月の成長差(初期条件の運)が「才能がある」と見なされ、より良い指導や経験(複利)を転がし始め、最終的にプロとアマの差を生むからです。


第4章:いんべすた@流「運を味方につける方程式」

「なんだ、結局人生はただの運ゲーか。努力したって無駄じゃないか」
そう思って考えるのを諦めてしまったら、そこで本当に試合終了です。

科学的なアプローチ(サイエンスライター鈴木祐氏の『運の方程式』など)によって導き出された、人生という運ゲーをイージーモードに切り替えるための究極の方程式がこちらです。

Algorithm for Hacking Luck

幸運を掴む科学的アルゴリズム

幸運 = ( 行動 × 多様 + 察知 ) × 回復

⚠️ ただし、ただ闇雲にバットを振り回せばいいわけではありません。

🗺️
知識 = 無駄撃ちを防ぐ「地図」
砂漠を当てずっぽうに掘るような、見当違いの努力(消耗戦)を徹底排除する。
🌱
幅広い教養 = 次の一手を生み出す「仮説の種」
エラーデータが出たとき、異分野の引き出しからまったく新しい検証アイデアを導く。
🧭
メタ認知 = 前提を疑う「羅針盤」
「自分が見ている方向は本当に合っているか?」と問い直し、一過性の運を「継続する勝率」へと変える。

この4つの要素を日々の行動に落とし込み、
「行動し、検証し、実験し、改善し、継続する」
これこそが、凡人が才能を超えて運を掴み取るための唯一の合理的戦略です。

① 行動(試行回数の力)

まずは何よりも「分母」を増やすことです。成功率わずか1%の極めて困難な挑戦であっても、1回きりでは99%失敗しますが、諦めずに試行回数を増やしていくと、確率論的に世界が変わります。

  • 100回繰り返すと、1回以上成功する確率は約63%に上がります。
  • 459回繰り返すと、その確率は「99%」にまで達します。

「打席に立ち続ける、バットを振り続ける」というシンプルな行為は、数学的に裏付けられた最強の生存戦略なのです。

② 多様(実験と探索)

ただし、ただ同じ場所で同じバットを振り続けても意味はありません。重要なのは、「行動のバリエーション(多様性)」を広げることです。

アスリートのメタ分析データによると、幼少期から一つの競技だけに特化した「英才教育型」の選手よりも、10代のうちに複数のスポーツを幅広くかじった「ジェネラリスト型」の選手の方が、成人後に圧倒的にトップクラスに上り詰める確率が高いことが分かっています。ビジネスの世界でも同様で、複数の業界や職種を経験した「ジェネラリストCEO」は、特定の業界一筋で生きてきた「スペシャリストCEO」に比べて年収が平均で10%(額にして約1億2000万円)も高いというデータがあります。

同じパターンの日常を繰り返し、新しいものを無意識に嫌う脳の癖(反新奇バイアス)を自覚し、あえて「普段はやらない選択」を自分に強制する。私が投資において感情を徹底的に排除し、システムによる客観性を追求するのも、この「人間のバグ」を回避するためです。

③ 察知(問いを立てるメタ認知)

どれだけ行動を増やし、多様な実験をしていても、目の前に現れた「チャンス」に気づけなければ意味がありません。

落葉樹の枝の、目の前の高さにお札をぶら下げておくという実験では、なんと85%以上の歩行者がお札の存在に気づかずにスルーしました(スマホを見ながら歩いていた人に至っては94%がスルー)。脳が「こんなところに紙幣があるはずがない」と、視界に入ったデータを勝手にゴミ箱に捨ててしまう「非注意性盲目」のせいです。

この盲目を解除し、チャンスを察知するための最強のツールが「Qマトリックス(問いを立てる習慣)」です。物事に対して常に「なぜ?」「もし〜だったらどうなる?」「他のアプローチはないか?」と問いを立てる習慣を持つ人は、自分の思考を一段上から俯瞰する「メタ認知」の能力が劇的に高まります。

④ 回復(レジリエンスと科学者マインドセット)

人生を探索し、多様な挑戦をすれば、当然ながら「失敗の山」を築くことになります。ここで一回一回心が折れて立ち止まっていては、試行回数を稼ぐことができません。

成功し続ける科学者や起業家の特徴を調べた研究では、彼らは「1度目の失敗から2度目の失敗までのスパンが異常に短い(=高速でリトライしている)」ことが分かっています。

この超高速立ち直りを可能にするのが、「科学者マインドセット」です。失敗を「自分の無能さの証明」と捉えて自己批判の泥沼に沈むのではなく、「自分の仮説が間違っていたという、有用なデータ(エラー情報)が1件手に入っただけだ」と、ただのデータポイントとして捉えるのです。自分を責め立てるのをやめ、自分自身を「最高の親友」であるかのように客観的にケアする(セルフ・アクセプタンス)。この回復力こそが、ゲームをコンティニューし続けるためのガソリンになります。


第5章:社会的ネットワークと「確変状態(ホットストリーク)」の掴み方

1. 弱い紐帯の強み(Weak Ties)

「人脈が大事」とはよく言われますが、ベタベタした親しい友人ばかりと付き合っていても、運は舞い込んできません。大成功を収めた写真家たちを追跡した調査でも、共通していたのは「特定のコミュニティとの繋がりは薄いが、多様なジャンルの人と、薄く広い繋がりを維持していた」という事実でした。親しいグループの中では、同じ情報、同じ価値観が循環しているだけです。あなたに全く新しいチャンスや投資案件を運んでくるのは、常に「たまに連絡を取るだけの、別の世界に住む知人(弱い紐帯)」なのです。

2. ホットストリーク(人生の確変状態)

人生の中で、なぜか何をやってもうまくいく「確変期」のようなものが訪れることがあります。このホットストリークが発生するメカニズムをAIで分析したところ、「広範な実験(探索)」のあとに、「一点集中(深化・コミット)」へ移行した瞬間に確変が始まるという共通パターンが見つかりました。

偉大な芸術家やノーベル賞科学者たちも、キャリア初期にはありとあらゆる実験を繰り返していました。しかし、これだという「一つの勝ち筋(運)」を掴んだ瞬間、それまでの実験の手を止め、自分のリソースの全てをその一つのテーマに集中させていたのです。「広く探索し、見つけた幸運に、防具を固めて一点集中する」。この「探索と深化」の美しい往復こそが、人生にホットストリークを引き起こすためのアルゴリズムです。


第6章:実力と運のスペクトル。「倹約と心配性」だけが生き残る

最後に、私の主戦場である「投資」、そして「ビジネスや人生」における運と実力の関係についてお話しします。

世の中の物事は、純粋な実力だけで決まる世界(テニスなど)から、純粋な運だけで決まる世界(ルーレットなど)まで、一本の地続きのグラデーションの上に並んでいます。

🎾
試行回数:数千回

テニスの世界(実力の領域)

1試合の中で何百回、何千回とボールを打ち合います。試行回数が極めて多いため、たまたま起きた「まぐれ当たり(運)」の偏りは回数を重ねるうちに平均化され、最後には純粋な実力の差だけが残ります。

👉 地道な反復練習が100%報われる世界
🎲
試行回数:わずか数回

起業・投資の世界(運の領域)

試行回数が少なく、「数回の一世一代の勝負」になりがちです。そのため、景気の波、金利の転換、予期せぬブラックスワンといった、本人がコントロールできない巨大な「運の波」が結果の大部分を決定してしまいます。

👉 実力だけで勝敗をコントロールできない世界
💡 ここがポイント:投資や起業を「テニス」と同じ感覚で戦おうとするから、運の波に呑まれて一撃で退場させられるのです。

この「運の領域」で勝つための唯一無二の合理的戦略とは何か?
それは、攻撃力を高めることではなく、「致命傷を避け、何があっても市場から退場せず、生き残り続ける(サバイバル)こと」に尽きます。

📉 伝説の三人組から消えた天才「リック・ゲリン」の悲劇

名著『サイコロジー・オブ・マネー』には、極めて示唆に富むエピソードが登場します。

若き日のウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーには、実はもう一人、常に一緒に行動していた「3人目の天才投資家」がいました。彼の名はリック・ゲリン。

バフェット、マンガー、ゲリン。3人は全く同じように企業を分析し、同等のずば抜けた知能と投資の才能を持っていました。しかし現在、世界中の誰もがバフェットとマンガーの名を知っている一方で、ゲリンの名を知る人はほとんどいません。なぜでしょうか?

ゲリンは「早く大金持ちになりたい」と焦るあまり、過度な借入(マージンローン)を行って投資していました。そして1973年から1974年にかけて市場が70%近く暴落した際、追証を払うために保有していたバークシャー・ハサウェイの株を1株40ドル以下の二束三文で強制売却させられ、表舞台から静かに消え去っていったのです。

3人とも「裕福になる才能」は等しく持っていました。
しかし、バフェットとマンガーだけが持っていて、ゲリンが持っていなかったもの。
それこそが、「裕福であり続けるための、倹約と心配性(サバイバル・マインド)」だったのです。

🛡️ 「お金持ちになるスキル」と「お金持ちであり続けるスキル」は全く違う

多くの人は、この2つのスキルを混同しています。

お金持ちになるには: リスクを取り、楽観的になり、チャンスに果敢に飛びつく「攻めの姿勢」が必要です。
お金持ちであり続けるには: 全く逆のスキル、すなわち「謙虚さ(倹約)」と「常に最悪を想定する臆病さ(心配性)」が求められます。

どれほど天才的な投資手腕を持ち、年利50%を叩き出す凄腕であっても、「一回でもゼロ(破産)を掛け算したら、答えは永久にゼロになる」という冷徹な数学の掟から逃れることはできません。

私がどれほど上昇相場でお祭り騒ぎになっていようと、決して調子に乗らず、平時の現金比率を「20〜25%」に保ち続ける理由がここにあります。周囲が浮かれている時に「次の大暴落」に備えて弾薬を温存し、誰もが恐怖で投げ売りするパニック時にだけ「10%」まで撃ち放つ。見栄を張るための無駄な支出を削る「倹約」と、相場を過信しない徹底的な「心配性」。この防具を装備して初めて、私たちは複利の恩恵を最後まで受け続けることができるのです。

🏢 ビジネスも全く同じ。「逆の動きをする盾」を持たない者は滅びる

この「サバイバル・マインド」は、投資の世界だけに留まりません。実業(ビジネス)や個人のキャリアにおいても全く同じルールが働いています。

Concentration Risk

「1つの勝ち筋」への全財産フルベットは、必ず破滅を招く

「リアル店舗の売上」だけに依存している状態は、投資で言えば「1つの銘柄に全財産をフルベットしている」のと何ら変わりません。

⚠️ コントロールできない「不運の直撃」による即死シナリオ:
  • 予期せぬ食中毒の発生や風評被害
  • SNSでの悪質な誹謗中傷や炎上トラブル
  • 外部ショックや法規制による急激な客足の途絶

どれほど素晴らしい料理と接客を提供していても、コントロールできない「不運の波」が一撃直撃した瞬間、単一の店舗ビジネスは一瞬で売上ゼロの危機に瀕します。

🛡️ 破滅を防ぐ「事業のポートフォリオ戦略」
📦
店舗が止まっても動く仕組み(非同期化)
通販(EC)、レシピやノウハウのデジタルコンテンツ化
📈
本業と相関しない収入源(アセット分散)
配当金収入、不動産、別ジャンルへの分散
💰
最悪期を耐え抜く弾薬(資金の余白)
半年〜1年間売上がゼロでも倒産しない「潤沢な手元現金」
投資であれ、ビジネスであれ、サラリーマンの給与所得であれ、「1つの収入源・1つの勝ち筋に依存すること」こそが最大の破滅リスクです。
どんなに順風満帆な時でも、最悪のシナリオを想定して「逆相関の防具」を携えておく。
この臆病なまでの心配性こそが、長期的な自由を守り抜く唯一の砦なのです。

結び:才能ではなく「考え方」で運を掴み、豊かに生きる

成功を「運のおかげだ」と謙虚に認めることは、決して敗北でも努力の否定でもありません。むしろ、世界をありのままにしなやかに見つめるための「最高の知性」です。

自分の力で全てを成し遂げたと自惚れる傲慢な人間は、次の変化の波に気づけず、いずれ破滅の道をたどります。逆に、自分の不運をただ嘆き、「どうせ全部運だから努力なんて無駄だ」と拗ねてしまう人も、試行回数を自らゼロにしてしまうため、一生幸運の女神と出会うことはありません。

本当の努力の意味とは、成功を100%保証する魔法ではありません。
「いつか空から降ってくるかもしれない幸運を、しっかりと両手を広げてキャッチするための準備であり、打席に立つ回数を増やして確率の網を広げ続けるための尊い行為」なのです。

運に支配されたこの残酷で、かつ美しい世界で、私たちが人間としての静かな尊厳を保ち、精神的に豊かに、長期的かつ健康に、経済的に自立(FIRE)して生きていくためにできること。

それは、「致命傷を避けてゲームに残り続け(サバイバル)、打席に立ち続けて試行回数を増やし(実験)、世界の変化に目を向け(察知)、失敗しても『良いデータが取れた』と笑って立ち上がる(回復)こと」です。

一歩ずつ、淡々とこの方程式を回していきましょう。そうすれば、あなたの人生という「運ゲー」は、気がついた時には最高のイージーモードに切り替わっているはずです。

私たちが追求する本当の幸福とは、見栄の消費戦に勝利することではなく、自分の人生の主導権(時間)を自分の手に取り戻すことに他ならないのですから。

皆様の人生に、しなやかで美しい幸運の風が吹き抜けることを、心よりお祈りしています。😊

「お金」の不安を終わらせて、自由な時間を共有する仲間へ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
FXの大失敗という「赤字」から、戦略とマインドで45歳FIREを達成したいんべすた@です。

私がこの発信をしているのは、かつての私と同じように悩む方の力になりたいから。そして、何より「平日の昼間から、時間を気にせず遊んだり語り合える仲間」を作りたいからです。(東海エリア近郊で、美味しいお酒やご飯をご一緒できたら最高ですね!)

このブログ(戦略・ノウハウ)とは別に、「note」では日々の軽めの思考や、よりリアルな頭の中を発信しています。将来は本を出したり、より多くの方と繋がる場を作っていきたいと計画中です。焦らずのんびり、一緒に人生攻略のゲームを始めませんか?

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