【市場を俯瞰せよ】いんべすた@流ポートフォリオ投資術|現金比率で読み解くAIバブル?後の資産戦略

いんべすた@のブログへようこそ。

最近、読者の皆様から「今の相場、高すぎませんか?」「もう買えない気がします」といった不安の声を多くいただきます。AIブームで市場は沸騰し、一部のハイテク株が過去最高値を更新しています。

本記事では、短期的なノイズに流されずにポートフォリオ理論に基づいたルール運用で資産配分を守りながら、機会が来たら確実に動けるように準備する方法を解説します。特に注目すべきは、世界的な大口投資家の動きと、それを踏まえた私(いんべすた@)の資産配分ルールです。


目次

第1章:世界一の投資家が示す「異常な現金保有」

ウォーレン・バフェット氏といえば、1965年にバークシャー・ハサウェイを率いて以降、年率約20%という驚異的なリターンを出し続けてきた伝説的投資家です。

◆ 過去最大の現金保有額とその異常性

バフェット氏が率いるバークシャーが現在保有している現金は約40兆円(3,440億ドル)と報告され、これはバークシャー史上最大の現金保有額です。複数の大型株を売却して現金を確保する動きは、市場参加者にとって重要なシグナルとなります。

注目ポイント:
バフェット氏はこの現金を作るために、大型株の売却を続けています。

  • Apple株:一部を売却
  • バンク・オブ・アメリカ株:持ち分を減らす
  • Tモバイル株:一部を全売却
  • その他、持ち分の整理を継続

彼は数四半期に渡り買い越しよりも売却を続けており、これは単なるリスク回避ではなく戦略的な準備行動と解釈できます。歴史的に見ても、こうした大口の『構え』はマーケット環境の変化を予告することが多いのです。


第2章:なぜポートフォリオ理論に基づく調整が重要なのか

重要なのは「今すぐ現金を増やす」ことではなく、自分が事前に決めた資産配分ルールに従って調整することです。市場が上昇すると、株式比率が膨らみ、現金比率が低下します。私の基本ルールでは現金比率を基準20%に設定していますが、相場の上昇でこれが10%付近にまで下がることがあります。

つまり”今が買いどき”というその場の雰囲気に流されるのではなく、まずはポートフォリオ全体(森)を見てから、各セグメント(木)を調整することが最優先なのです。

いんべすた@の基本ルール(例):

  • 現金:20%(基準)
  • 株式(インデックス中心):30%
  • 個別株/高配当:25%
  • コモディティ(金等):20%
  • 債券・現金同等:5%

(※投資方針・年齢・リスク許容度により調整)


第3章:市場環境の三つの懸念

① 歴史的な市場の割高感(バフェット指標)

バフェット指標(株式時価総額 ÷ GDP)は現在高水準にあり、過去の大きな調整はこの指標のピークと相関があります。割高感が強まる局面では、ルールに基づくリバランスが重要です。

② AIブームによる集中リスク

S&P500の上位銘柄へ資金が集中しており、トップ10社で時価総額の約33%を占める状況です。分散効果が薄れるとポートフォリオ全体のリスクが上がるため、セクター比率の適正化が必要になります。

③ 米国債務と通貨価値の下落リスク

債務拡大は長期的な通貨リスクを高めます。短期的には現金保持は流動性確保のため有効ですが、長期的には金や一部コモディティを通じてヘッジを行うべきです。


第4章:「森を見てから木を見る」— 具体的なリバランス手順

私の投資判断は次の順序で行われます。これは感情に流されないためのワークフローです。

  1. ポートフォリオ全体を俯瞰する(森を見る)
    現金比率、株式比率、コモディティ、債券のバランスが目標レンジから外れていないか確認します。
  2. セグメントごとの見直し(セクター/地域/アノマリー・サイクルを考慮)
    季節性やサイクル(アノマリー)を踏まえ、中長期の配分を微調整します。
  3. 個別銘柄のチェック(木を見る)
    個別リスクとバリュエーションを確認して、ルールに沿った売買を行います。

この順番を守る理由は単純です。ポートフォリオ全体のバランスを崩さないことが最も重要であり、個別銘柄の一時的な上昇や下降に惑わされないためです。

実践例:
市場が上昇して株式比率が目標を上回り、現金比率が10%に低下した場合──私のルールでは差分を売却して現金比率を再び20%に戻すことで、リスクを管理します。


第5章:現金とコモディティの役割分担

短期的には現金は機動性の高い防御資産です。暴落時に底値で投資するための『弾』を用意しておく役割を持ちます。一方で長期的には金などのコモディティが通貨価値の希薄化に対するヘッジとなります。

資産役割具体的な使い方
現金短期の防御・機会資金リバランスでポートフォリオ比率を維持。暴落時の買付け資金。
コモディティ(金など)長期のインフレヘッジ資産分散の一部として保有。通貨リスク対策。

第6章:具体的な行動プラン(チェックリスト)

  • まずは自分の目標配分(ルール)を明文化する。特に現金の目標比率を決める。
  • 毎月または四半期ごとにポートフォリオ全体を点検する。
  • 目標レンジを外れた場合は、感情に任せずルール通りにリバランスを実行する。
  • アノマリー(季節性)や市場サイクルを加味して戦略的に配分を調整する。
  • 最後に個別銘柄のバリュエーションを確認して、ルールに基づいて売買する。

結論:ルールに従って構えて待つ。それが最大の攻めになる。

市場が熱狂している今こそ、私たちは一歩引いて構える時かもしれません。無理に波に乗るのではなく、事前に決めたルールに基づきポートフォリオのバランスを整える──それが長期的に資産を守り増やすための最も合理的な戦略です。

「現金は(短期)退屈ではなく、最強の武器である。」
—— いんべすた@

次のチャンスは必ず訪れます。その時、あなたの“キャッシュ弾”が、未来のリターンを生むエネルギーとなるでしょう。

次に読むべき記事:全財産を失った私が辿り着いた境地:ポートフォリオを重要視すべき5つの理由とリバランス戦略【いんべすた@流リスク管理術】

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • いつも勉強になるブログを書いて下さり、ありがとうございます。

    「通貨の価値は年々毀損していく」という考え方がある一方で、
    「現金は(短期)退屈ではなく、最強の武器である。」
    という考え方は、株・土地・コモディティ等でしっかりとインフレ対策をしているからこそ言える『金言』ですね。

    資産比率についても非常にバランスがよく「負けない投資」のお手本のようで勉強になります!
    自分の資産比率がいかにリスクが高い危険なものであるかを振り返るいい機会となりましたw

    これからも為になるブログを楽しみにしています。

    • コメントありがとうございます😊

      おっしゃる通りです!
      「現金=退屈」というイメージを持たれがちですが、
      “武器としての現金” は、
      インフレ対策ができているポートフォリオの中でこそ
      真価を発揮すると思っています💡

      相場が荒れた時ほど、
      「現金を持っていて良かった…!」という瞬間がありますし、
      冷静に次の一手を打てる“余裕”にもつながります。

      資産比率は人それぞれのライフステージや目的で変わりますが、
      定期的に見直すことで“守りながら攻める投資”ができると思います⚖️

      今後も少しでも参考になる発信をしていきますので、
      ぜひまた遊びに来てくださいね😊✨

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