こんにちは、いんべすた@です。
普段はFIREを目指す日々や投資にまつわる学びをこのブログで発信していますが、今回は少し趣向を変えて、僕の「投資家になる前の黒歴史」をお話ししたいと思います。
天国から地獄へ。そして、そこから見えてきたもの。
「これから投資を始めたい」「過去に痛い目を見たことがある」という方にこそ、読んでほしい体験談です。
プロローグ:給料は右から左、浪費上等の若手サラリーマン
舞台は2003年。社会人になったばかりの僕は、人生に明確な目標もなく、なんとなく働き、なんとなくお金を使っていました。
当時の日本は「やればやるほど残業代が出る」時代。ありがたいことに、初任給からして父の月給を超えていたんです。
だからこそ、こう思ってしまった。
「なんだ、お金って、働けばいくらでも手に入るんじゃん」
出世こそが正義。労働こそが美徳。
そう信じて、疑いすら抱きませんでした。
その後、2005年に今の妻と出会い、2007年に結婚。幸せな新婚生活の中でも、僕のお金に対する無関心さは変わりませんでした。
妻が家で毎日読んでいた日経新聞にすら、目もくれなかったほどです。
当然、家計は火の車。気づけば夫婦の貯金はわずか「50万円」。
現実を突きつけられた瞬間、さすがの僕もギョッとしました。
序章:運命を変えた妻の一言と、軽い気持ちで始めたFX
そんなある日、妻がこう言いました。
「あなた、趣味もないし、新聞も読まないし…何かやりたいことってないの?」
不意を突かれた僕は反射的に反論しました。
「仕事してるし!出世目指してるし!それじゃダメなの!?」
でも、内心ではモヤモヤしていたんです。
その数日後、妻が新聞を指さしながら言いました。
「ねえ、ここに“FX”ってあるんだけど、興味ない?」
正直、よく分からなかったけど、少しお金には興味があった(笑)。
こうして、2008年。僕は軽い気持ちでFXを始めました。
最初に買ったのは「オーストラリアドル」。指示されるがままに買い、放置していた1週間後──
なんと、口座残高が3倍になっていたんです。
「え? えええ!? なんで?」
半信半疑でATMに向かい、100万円を引き出してみた。
札束を手にしたとき、ようやく「これは現実なんだ」と実感が湧いたのを覚えています。
今思えば、当時はリーマンショックの真っ只中。市場は大荒れでした。
そんなことすら知らず、ただ“お金が増えるゲーム”に夢中になっていったんです。
転機:知識ゼロのまま勝ち続けた先にあった慢心
増えていくお金。気づけば家電や家具を買い漁る日々。
でも、ある時ふと思いました。
「他の投資家って、儲けたお金を何に使ってるんだろう?」
そんな疑問から、ついに僕も日経新聞を手に取ります。
そして目に飛び込んできたのが「FXはハイリスク投資」という言葉。
「え、マジで? 俺、そんな危ないことしてたの!?」
そこで“安全資産”として紹介されていた「金(ゴールド)」に興味を持ち、FXで得た資金を一部移しました。
…少しは成長したつもりでした、この時は。
破滅:ギリシャショックと、すべてを失った夜
運命の転機は突然に訪れました。
2010年、ギリシャショック。
市場は急変。含み損がみるみる膨らんでいきます。
焦った僕は、妻に頭を下げ、100万円を借りました。
「今が踏ん張りどころ。これを乗り切れば、また戻るはず…」
でも、現実は甘くなかった。
相場は戻らず、すべてのポジションがロスカット。
自分の資金も、妻から借りた100万円も、一晩で消えたのです。
…放心状態でした。
再起:投資とは何かを、本当の意味で学び始めた日
「投資なんてやらなければよかった」
「真面目に働いていれば、こんなことには…」
そう思った日々もありました。
でも、心のどこかに燻る想いもありました。
「このままじゃ、ただの“失敗者”で終わってしまう…」
「悔しい。絶対に、もう一度やり直したい」
そうして、僕は再び投資の世界へ。
でも今度は違います。
知識ゼロで相場に立った自分を猛省し、経済・金融・リスク管理の基礎から徹底的に学び直すことにしたんです。
投資本を読み漁り、ノートにまとめ、シミュレーションを繰り返す。
知れば知るほど、以前の自分の浅はかさに気づかされました。
こうして、僕と投資との「本当の付き合い方」が、ようやく始まったのです。
エピローグ:失敗は“終わり”じゃない。人生というゲームの「経験値」だ
いかがでしたでしょうか。
これは、僕の「失敗談」でもあり、同時に「原点」でもあります。
あの挫折がなければ、今の自分は絶対にありませんでした。
失敗は、決して終わりではない。
それは、次のステージへ進むための“経験値”。
だからこそ、これを読んでくださったあなたが今どんな状況でも、投資でも人生でも、「やり直し」は可能です。
次回は、このどん底経験からどうやって立ち直り、どんな投資スタイルを確立していったのかをお話ししようと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いんべすた@
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